エレキベースを長持ちさせるためのメンテナンス(基本編)

こんにちはベーシストのJophoneです。今回はエレキベースのメンテナンスについて解説していきたいと思います。「買ったばかりなのに弦がすぐ錆びる」「買った時より何か弾きにくくなった」なんて方も多いのではと思います。愛用のベースを長持ちさせるにはしっかりとしたメンテナンスが必要になりますので簡単にできるメンテナンスを一つ一つご紹介させていただきます。
工具は使用してもドライバー1本だけです。

メンテナンスを怠るとどうなるの?

メンテナンスは楽器の寿命を伸ばし、良い音を保つための重要な工程です。
メンテナンスせずにそのままにするとどうなるのか、大まかな例を以下に挙げてみました

音・演奏性に関わる問題

  • 弦が錆びて音が悪くなる
    ↳音がこもったり、キレがなくなったりします。チューニングも不安定になりがち。
  • ネックが反って弾きにくくなる
    ↳弦高が高すぎたり低すぎたりして、弾きにくい・音がビビるなどのトラブルが出る。
  • 指板が乾燥してひび割れる
    ↳指板が割れたり、フレットが浮くこともある。
  • フレットが錆びて滑りが悪くなる
    ↳スムーズなフィンガリングができなくなり、演奏のストレスになったりする。

機材としての寿命や安全性に関わる問題

  • ポットやジャックがガリガリ鳴る
    ↳ボリュームやトーンをいじるたびにノイズが入り、演奏に支障がでる
  • 電池切れに気づかずライブや録音で音が出ない(アクティブベース)
  • ネジやパーツが緩んでいる
    ↳ペグがグラついたり、ブリッジがズレるなど。最悪の場合パーツが脱落の可能性
  • 長期放置で木部が変形・割れ・接着剥がれなどの劣化

以上のようなことが挙げられます。良いことは一つもないですね。
ここからはメンテナンスのやり方をご紹介していきます。
難しいことはないので一つ一つ丁寧にやりましょう。

メンテナンス4選

1. 演奏後に弦を拭く

こちらは最も手軽で効果的なメンテナンスの1つです。正しく拭いてあげることで弦の寿命も伸びて、音もいい状態を長く持たせることができます。

【拭く時のポイント】

  • 演奏後にすぐ拭くのがベスト
    ↳やや放置してから拭いてしまうと、皮脂や汗が弦の隙間に入り込んだ状態になってしまいきれいに拭きとれなくなります。
  • 柔らかいクロスを使う
    ↳ティッシュや雑巾で拭くと繊維が弦の隙間に入ってしまいこれも綺麗に拭きとれなくなります。
  • 弦を1本ずつ、上下からクロスで挟んでスライドさせる
    ↳ナット(ペグに近い方)からブリッジ(ボディ下部)まで、全体をしっかり拭く。

【+αのケア】

  • 弦専用クリーナーを使うとさらに効果的
    ↳汚れ除去+滑りが良くなってプレイも快適に。
  • 弦の裏側(指板との間)も拭けると理想的
    ↳弦を少し浮かせて、クロスで拭くと良い。(弦用ワイパーで拭くと完璧)

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2. ボディの乾拭き

クロスでボディ全体を乾拭きするだけの簡単なメンテナンスです。
汗、指紋、ホコリを落として塗装を綺麗に保てます。
拭くだけでも結構綺麗になりますが更にもっと良くなる方法を以下にまとめました。

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  • クロスを使い分ける
    ↳ブリッジやコントロールノブなど、汗や皮脂が残りやすい部分を分けて拭くと衛生的にも良いです。
    特にピックガード(ピックアップの周辺に付いてるカバー)やコントロール周りは汚れやすいので意識的に。
  • ボディ用のポリッシュを使う
    ↳市販のギターポリッシュを少量クロスに取り、円を描くように拭くとツヤが出て指紋も付きにくくなる。
    ※ボディの塗装によっては専用品でないと使えない場合があります(ラッカーやオイルフィニッシュ)
    必ず使用されているベースのボディ塗装にあったポリッシュを使用してください。

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  • 隙間のホコリ取り
    ↳ピックアップの隙間やブリッジ周りは結構ホコリが溜まりやすいので、綿棒や柔らかい筆などでさっと掃除。頻繁に弾く人ほど汗+ホコリで固まりやすいのでこまめな掃除がおすすめ。
    市販のエアダスターを使ってホコリをまとめて飛ばすのも効果的です。
  • ネック裏も拭く
    ↳ネックの裏側(手が当たる部分)は意外と汚れているので拭いてあげる。乾拭きするだけでもネックの滑りが良くなり、手のべたつきも軽減されます。
  • 最後に全体を軽く乾拭きで仕上げ
    ↳ポリッシュや金属部分の拭き取り後に、仕上げとして全体を乾拭きする。
    こうすることでポリッシュ拭き取り後のスジやムラがなくなり見た目も肌触りもスッキリします。

3. チューニングのついでにペグやナットの緩みをチェック

ペグやナットの状態確認も、少し丁寧に見てあげるとチューニングの安定性や演奏時のトラブルを事前に防げる重要ポイントになります。チェックの方法を以下にまとめました。

【ペグ(マシンヘッド)のチェック】

  • ガタつきのチェック
    ↳弦が巻かれた状態で、ペグの軸を軽く揺らしてみる。
    もしグラつきがあれば、裏のネジやナットを軽く締め直す。
    ※締め過ぎると何回も繰り返しているうちにネジが効かなくなる可能性があるので要注意
  • ペグ自体の回し心地のチェック
    ↳固すぎる・緩すぎるなどあればトルク調整できるものであればツマミの中心のネジを回して適度なトルクに調整可能です。
    ※ドライバーで調整が必要になります

【ナットのチェック】

  • 弦が正しく溝に収まっているか
    ↳ズレてる・浮いてるとチューニングが不安定になる原因になります。
    ベースの場合弦が太いのでほぼほぼ心配はないですが、念のために見た方がいいです。
  • ナット溝の深さ・摩耗確認
    ↳弦が深く埋まりすぎていないか、逆に浅すぎて跳ねていないか。
    ※不具合があった場合はリペアマンに相談しましょう。自分でやって万一失敗した場合ナット交換にまでなる場合があります。
  • 弦が引っかかってないか
    ↳チューニング時に「カクッ」と動いたり、「ギィッ」と音がするなら摩擦が強い状態です。
    その時には専用のオイルをナットに薄く塗布すると改善されます。また鉛筆の芯を薄く塗布するだけでも改善される場合があります。
    ※鉛筆は代用品なのでしっかりとメンテナンスするのであればオイル塗布が望ましいです。

4. シールドを抜いておく(アクティブベース)

アクティブベースの場合、演奏後はシールドを抜くのが基本です。
これは電池(9V電池)を無駄に消耗しないためです。

【なぜ抜いておく必要があるのか】

アクティブ回路は、シールドをジャックに差し込んだ瞬間に電源がONになる設計です。
スイッチなどはなく、シールドの抜き差しが電源スイッチのかわりになっています。
そのため、弾いていなくても・アンプがOFFでも・ベースをスタンドに立てていても、
シールドが刺さっている限り、電池は消耗し続けます。

気づかずに放置すると、、、

  • 数日で電池が空になることも(特に古い電池)
  • ライブやスタジオで突然「音が出ない」なんて事故も

こういった事が実際に起きてきます
なので必ず、しっかりと抜いてからケースに入れるのを習慣づければ長持ちにつながります。

さいごに

演奏後などにできる簡単なメンテナンスのご紹介は以上となります。
一番初めにも書きましたが、何もやらないとただ劣化していくだけでいいこと一つもありません。
多少めんどくさいと思う部分があってもその都度きちんとやることであなたのベースはとても喜んでくれることでしょう。

次回、メンテナンス応用編に続く。

 

 

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