
プレシジョンベースとは?
プレシジョンベース(Precision Bass)は、フェンダー(Fender)社が1951年に発売した世界初の量産型エレクトリックベースギターの名称です。通称「プレべ」「Pベース」とも呼ばれます。
ほぼ「プレべ」と言われることが大半です(‘ω’)
プレシジョンベースの特徴
- ピックアップ
・通常はスプリットコイルのシングルピックアップ(ヴィンテージモデルではシングルコイル)を搭載していて、パンチのある中低音が特徴。ハムキャンセル効果もある(ハムバッカー的な性質を持つ)
・ノイズに強い
↳ジャズベースと比較するとピックアップが分割された構造になっている為、ノイズが軽減される。全く無くなるわけではない
・音作りがシンプルで分かりやすい
↳ボリュームとトーンが1個ずつだけ(ハイブリッドモデル等は別)なので、直感的な操作で容易にできる。 - ネック
・比較的太めでしっかりしたグリップ感。ローズウッドもしくはメイプル指板が多い
・ネックシェイプが厚めのCシェイプ または Uシェイプ
・ナット幅が広い(約42mm~44mm)、ジャズベースより広い事で指弾きに向いている。 - ボディ
・コンター付きのダブルカッタウェイ(ストラトキャスターに似た輪郭)で、シンプルで無駄のないデザイン。
・ソリッドボディ (中身が詰まっている)で、木材によっては重量が変動する。
(例:アルダー、アッシュ、ポプラなど) - 音の特徴
・図太くてしっかりとしたアタック感のある音。ロック、パンク、ファンク、R&Bなど幅広いジャンルで人気。
・音の芯がはっきりしていて、バンドの中でもベースラインが埋もれにくい。
・スラップよりは、指弾きやピック弾きがメイン(もちろんスラップで使用も可能)
プレシジョンベースが人気の理由
- 安定した低音とパンチのあるトーン
- ミックスで埋もれない存在
- シンプルな構造でメンテナンスが容易
「ジャズベース(Jass Bass)」と並んで、エレキベースの代表格となっています
主な使用アーティスト
- TOKIE (ex.RIZE、LOSALIOS)
女性ベーシストの代表格。スラップ奏法もプレべでこなす。 - 日向秀和 (ストレイテナー、Nothing’s Carved In Stone)
多彩なベースを使うがプレべでの独特なグルーヴも魅力。 - ハマ・オカモト (OKAMOTO’S)
フェンダー初の日本人シグネチャーモデル「Hama Okamoto Precision Bass」を持つ。 - ウエノコウジ (ex.thee michellegun elephant、the HIATUS)
無骨なプレべサウンドがロックンロールと相性抜群。
筆者のおススメプレべ5選
ここからは筆者おススメのプレべを価格の安い順に5つご紹介します。
あなたにぴったりなベースが見つかりますように。
1. LEGEND LPB-Z
こちらはARIAがプロデュースするブランド「LEGEND」のエントリーモデルのエレキベースです。
初心者向けに設計されており、コストパフォーマンスの高さと扱いやすさで人気のある機種となっています。またカラーバリエーションが豊富なのも魅力の一つです
LPB-Zのスペック
- プレシジョンベースタイプ (PBタイプ)
- Body バスウッド
- Neck メイプル・ボルトオン
- Fingerboard ローズウッド (LPB-Z Mの機種はメイプル指板)
- Scale 34inch
- Fret 21F
- Pickups OP-1 Single Coile
- Control Volume×1 Tone×1
- Bridge VFB-1C
- Hardware Chrome
参考価格
新品 18,000円前後
中古 10,000円前後
新品でも1万円台とこれからベースを始める方にとてもおススメの一本です。
カラーバリエーションも多いのも魅力です👍
2. SQUIER Sonic Precision Bass
こちらのベースは、フェンダー社の傘下の「Squier」ブランドが提供するエントリーモデルのプレシジョンベースで、ビギナーの方や予算を抑えたい方に最適な一本です。
その魅力は何といっても手頃な価格帯、本家フェンダーの技術を継承したベース本来の扱いやすさにあります。
Sonic Precision Bassのスペック
- プレシジョンベースタイプ (PBタイプ)
- Body ポプラ (軽量で取り回しやすい木材。個体差はあります)
- Neck メイプル・ボルトオン
- Fingerboard メイプル (ローレル指板のモデルも同価格帯にあります)
- Scale 34inch
- Fret 20F
- Pickups Ceramic Sprit Single Coile (Squierオリジナル)
- Control Volume×1 Tone×1
- Bridge 4-Saddle Hardtale
- Hardware Chrome
参考価格
新品 29,000円前後
中古 20,000円前後
3. Bacchus BPB-1 DX RSM/M
こちらのベースは、長野県松本市に本社を置く、「ディバイザー社」が展開する「Bacchus(バッカス)」ブランドのエレキベースです。エントリークラスながら上位機種に迫る高い演奏性とサウンドクオリティを備えております。またこちらのベースはネックにローステッドメイプルが採用されており、従来のメイプルよりも剛性と安定性がグッと高いモデルになってます。
BPB-1 DX RSM/Mのスペック
- プレシジョンベースタイプ (PBタイプ)
- Body ポプラ (軽量で取り回しやすい木材。個体差はあります)
- Neck ローステッドメイプル・ボルトオン
- Fingerboard ローステッドメイプル
- Scale 34inch
- Fret 21F ステンレスフレット(従来のニッケルより耐久性抜群)
- Pickups Original P type (bacchusオリジナル)
- Control Volume×1 Tone×1
- Bridge Vintage Fixed Type
- Hardware Chrome
参考価格
新品 37,000円前後
中古 25,000円前後
ローステッドメイプルでステンレスフレットのベースで新品3万円台で買えるベースはおそらくこれしかないと思います。見た目もビンテージっぽくてかっこいいのでおススメの1本です👍
4. Squier Classic Vibe 70’s Precision Bass
こちらのベースは先程も紹介しましたフェンダー社の傘下「Squier」の上位機種となります。
フェンダーデザインのサウンドを手ごろな価格で再現したモデルで、ビンテージスタイルのルックスとサウンドを求めるプレーヤーに人気があります。
Classic Vibe 70’s のスペック
- プレシジョンベースタイプ (PBタイプ)
- Body ポプラ (軽量で取り回しやすい木材。個体差はあります)
- Neck メイプル
- Fingerboard メイプル
- Scale 34inch
- Fret 20F
- Pickups Fender Designed Alnico Sprit-Coil
- Control Volume×1 Tone×1
- Bridge 4saddle Vintage Style
- Hardware Chrome
参考価格
新品 54,000円前後
中古 45,000円前後
5. Fender Standard Precision Bass
こちらのベースは先程紹介した「Squier(スクワイヤー)」の大元のブランド「Fender」のミドルクラスのベースになります。従来のフェンダープレべとは一味違ったモデルとなっており現代の音楽シーンにもマッチするような設計になっております。そのようになっている理由はピックアップにありましてセラミック製スプリットコイル(従来の物より高出力でパンチのある低音が出るピックアップ)が搭載されており、ロックやパンクはもちろん、ポップスなど幅広いジャンルにも対応できるのが魅力です。値段はここまで紹介した物よりも少々高いですが弾きやすさやポテンシャルはかなり感じられるのでおススメの一本です👍
Fender Standard Precision Bassのスペック
- プレシジョンベースタイプ (PBタイプ)
- Body ポプラ (軽量で取り回しやすい木材。個体差はあります)
- Neck メイプル サテン仕上げ(指をスライドさせたときの擦れ感が滑らか)
- Fingerboard インディアンローレル (記事下部に詳細)
- Scale 34inch
- Fret 20F
- Pickups Fender Designed Alnico Sprit-Coil
- Control Volume×1 Tone×1
- Bridge Standard Top-Load
- Hardware Chrome
参考価格
新品 88,000円前後
中古 80,000円前後
インディアンローレルとは??
近年のフェンダーやスクワイヤーのエントリークラスによく使用される指板材の一種で、見た目や特性はローズウッドによく似ていますが、いくつか違いがあります。その違いを下記でご紹介しますのでご参考までに。
ローズウッドの特徴
- 見た目:濃い茶~黒系、油分が多くツヤがある
- 木肌:滑らかでオイルっぽい
- 音質傾向:暖かく、丸く太い中低音
- サスティーン:適度に長く、馴染みやすい
- 手触り:スムーズでしっとり
- 重量:やや重め
- 価格帯:高め
- メンテナンス:オイルメンテが有効(レモンオイル等)
- 見た目の個体差:少な目
ローレルウッドの特徴
- 見た目:茶色~赤茶色系、やや乾いた見た目
- 木肌:やや粗く、乾いた質感
- 音質傾向:少しドライで軽快、やや明るめ
- サスティーン:やや短めな傾向もある
- 手触り:ややザラつきがあることも
- 重量:やや軽め
- 価格帯:安価 (ローズウッドの代替材として普及)
- メンテナンス:オイルメンテが有効(ローズウッドと同じ)、ただし乾きやすい個体もある
- 見た目の個体差:多め (色ムラや木目差が出やすい)
一昔前まではこの価格帯でも使用されることの多かったローズウッドですが、近年の物価高により
代替材としてインディアンローレルやパーフェロー(低価格帯で普及されてきてる材)が採用されるケースが増えてきました。
ですがローズウッドにはないメリットや特徴もそれぞれの木材にありますので
これだからダメということはないと思います。個体によっては低価格帯の材が良いなんてこともあります。
さいごに
自分にぴったりなベースは見つかりましたでしょうか?
プレべが合わないな、、なんて思った方は、ジャズベースやその他(変形ボディ)等もありますので
色々試してみるのも大事かと思います。
ここでご紹介した物は流通してる物のほんの一部なので、材木やコントロール部の豆知識をこちらの記事を参考にしていただけると幸いです。
良きベースライフを送れますように。
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